それでも生きてきます。この重荷を背負って。
私宛の手紙を親から受け取った。
先日訪問した故人の奥様からだった。
まるでなくなった社長が書いているかのような、諭すような、なにか先生のような懐かしい文面だった。
「まだまた君の人生、時間がたっぷり有るのだから、あせらずのんびりやって行けよ」と主人が生きていたら言うと思います。そして色々な話をできたと思います。それが叶わなかったことがとても残念です。
社長、ごめんなさい。あなたの余生を辛いものとしてしまいました。
奥様、ご家族の大変な時に私の事で少しでも煩わせたとしたら、その罪万死に値します。
本当に取り返しのつかない事をしてしまった。両親にも辛い思いをさせてしまった。
私はそんな事はどこ吹く風で、自分勝手に好き放題やってきた。
俺は被害者だ。自分を正当化してやるべきことから逃げ回ってきた。気まずいことから逃げて、周りにウソをつきまくって本当の自分が何なのかも分からなくなってしまった。
社長や奥様。そして両親がこの事を通して私に生まれ変わるきっかけをくれたのだ。
そう心に刻んでこれから生きていこう。
これからは堂々と前を向いて、姑息な事はせずに生きていきたい。
この重荷を背負って。その日まで。
「天のお父様。わたしたちに変えられないものを受け入れる心の平安をあたえて下さい。
変えることのできるものを変える勇気をあたえて下さい。
そして、変えられないものとそうでないものを見分ける賢さをあたえて下さい。
我らの主、イエス・キリスト アーメン」
ラインハルト・ニーバー